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第10章 目撃

「……はい。 私、今楽しいです」


自分でも、本当に笑顔が増えたと思う。

ワクワクして、嬉しくて、ホッとする気持ち

逢えない日でも、太陽みたいなユキの笑顔を思い出して

それだけで、私の心は癒されている。


「お洒落したり、ダイエットも頑張っちゃったりして。
いい歳して、バカみたいなんですけどね///」

「………」

「宮本さんが仰ったように
実は、思い掛けない出逢いがあって……」

「蓮見」


私の言葉を遮った、宮本さん。

……急に、真面目な表情になった彼を見て

ドキンと心臓が鳴って、すぐに口を閉じると……



「……見捨てないでやって」

「………！」



………なぜか

その瞳に切なさが宿る。



「あいつの手を離さずに、見続けてやってほしい。
きっと、お前にしかできない」

「…………」

「……ただ、傍に居てやるだけでいいから」