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第21章 来世の、来世で

「そうだな。
確かに、柄にもなくはしゃいでた」


その時の自分を思い出したのか、頭を掻きながら苦笑すると

ユキと私を交互に見て、遼くんは目を細めた。



「春菜と雪斗の目が、周りの子供に負けないくらいキラキラしてっから」

「「………！」」」

「普段クールなはずの俺まで、心が弾んだよ」



……そう言って微笑む遼くんが、視線を私の方に向けたから

ドキッとして、もう１人が誰かを考えようとしていた思考が止まる。



「……遼く…」

「楽しかったか？」

「………！」



艶のある短い黒髪を、光らせて

遼くんは私を優しい瞳で見つめてきた。



「俺は楽しかったよ、春菜。
久しぶりにお前の笑う顔を見れたから」


「………！！」


「魚を見てる時も、カフェでメシ食ってる時も……お前がめちゃくちゃ笑ってるから
なんつーか、感動しちまった」


「………っ」


「嫉妬を通り越して……嬉しかったよ」