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BLACK WOLF~crime~
第5章 兎ノ涙






「はぁ…っ、痛…っ」

「いい格好だな、舞…」




腕の関節がギシギシと軋む。

皮膚に感じる冷たい冷気。

ここは…。



「俺を怒らせた罰は重い。これまでにないほどに腹が立っているんでな」

ここは、以前黒埼さんに連れて来られたラブホテルの一室。

黒埼さんの為に作られた黒埼さん専用のあの不気味なコンクリートが打ち付けられただけの部屋。

その部屋の、天井からぶら下がっている鎖に腕を縛られてムリヤリ立たされている状態。

それだけならまだいいが、片方の足は地に着いているがもう片方は…、天井からぶら下がっている鎖に引っかけられて宙に浮いている。

膝を曲げた状態で鎖に引っかけられている。


爪先立ちの足も、引っかけられている足も痛い。


「うっ、あぁっ!」

「どうした?何をそんなに感じてる?」


その様子を、その部屋には不似合いなアンティーク調のお洒落な椅子に座り笑みを浮かべながら眺めている黒埼さん。

その様子はまるで絵画でも楽しむかのような目付き。


そして、当の私は

上はTシャツを来ているが、下は…

ジーンズは剥ぎ取られ、下着1枚だけの霰もない姿。

そして、その下着の奥で蠢くような何か…。

「は…、あぅっ…」


ブブブブブッ

くぐもった器械音。

「あっ、や、やめて…っ」

「どの口がそんな台詞を吐く?何度も俺を怒らせやがって」

「あぁっ、あんっ」


下の口にバイブを挿入されて、落ちないように下着で固定されているのだ。

感じる度にバイブが私のイイところに当たるがそれと同時に腕の関節もギシギシと痛む。









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