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BLACK WOLF~crime~
第9章 君ノ笑顔


━━━チュッ、クチュッ


「ん、はぁ…っ、あんっ」

室内に反響する音と私の声。

全部…、このカメラにおさまっていく。

これを…、黒埼さんがどこかで見てる…。




黒埼さんは、きっとどこかで呆れてる…。

こんな私の姿を見て幻滅してる。

酷いことをされながらも、幼馴染みのハルちゃんの指と舌に感じてる。

声を我慢しながらヨガッて腰を浮かせてる私の姿…。

きっと、黒埼さんは━━━━━…





「残念だったね。黒埼は現れそうにない。大事な恋人が危機なのに」

「は、あっ…んっ」

「さすがの黒埼でもここを特定するのは難しかったかな?」

「あっ、あぁっ!」




例えこの場所がわかっても、黒埼さんは来てくれない。

きっと、私のことなんてもう━━━━




「あぁっ、あんっ!」

とうとう我慢の限界が来た私の口から、情けないくらいの喘ぎか漏れた。

口の中に微かに広がる血の味。

噛み締めすぎた唇から微量の血が滲んでいた。


「あっ、ダ、ダメぇ…っ、ハルちゃ…っ、やだぁぁっ!」

「あれ?どうしたの相沢さん?腰が動いてるけど?」

くすくすと惚けた笑いを浮かべる桜木さん。


このままじゃ、私…

ハ、ハルちゃんに…っ。



チュッ、チュッ…

ハルちゃんの舌の動きと指の動きが激しくなって行く。

口では抵抗してても、私の体とソコの動きは嘘をつけない。

正直に反応してしまっている。

桜木さんとハルちゃん、男性から見れば一目瞭然のこの反応。



こんな姿、黒埼さんにだけは見られたくない…っ。

嫌っ、絶対に嫌っ!!


カメラのレンズから逃げるように必死に顔を背けるが…


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