この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
BLACK WOLF~crime~
第11章 BLACK WOLF

あー、そういえばその会話の真っ最中だったっけ。

パスタ、か…。

「ミサ、ごめん。今日は家に帰る」

「先約かぁ~!ん~、わかった。もしかして、彼氏とか?」


…ミサの頭の中は恋の事でいっぱいだ。

バタンとロッカーを閉めた。


「彼氏、って訳じゃないけど…、待ってる人がいるから」

「それを彼氏って言うんじゃないのぉ?今日は記念日か何か?」








記念日とかそんなんじゃない。

ただ、私を待ってくれてる。

特別な日じゃなくても、私を待ってくれてる人がいる。

その人の事を考えてるだけで、心が温かくなって、情けないけど無意識に笑顔が溢れてしまう。



「今度、ちゃんと埋め合わせするから」

「あ~、その余裕がムカつく~」














そう。

記念日やイベントなんかなくても、私を待ってくれてる人がいて

私が帰るのを待ってくれてる。

私の帰る場所。





ミサにバイバイと挨拶をし、ロッカー室から足早に駆けて行く。

おかしいでしょ?

足取りがこんなに軽やか。








「いいなぁ、舞ちん。ミサもそんな素敵な出会いがしたいもんだわ━━━━━ん?」

着替えを終えて帰ろうとするミサの足下に転がる小さな何か。

何だろうと拾い上げると、それは


「あ、舞ちんの名札」


それは、この会社の制服につけるクリップタイプの名札だ。

どうやら着替えてる最中に落としてしまったみたいだ。







/225ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ