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第9章 約束

どちらかと言わなくとも変態的な発言だったが、高梨には堪らなく可愛く感じてしまう。
自分が理想として描くヒロインのように、性に溺れ、無償の愛を捧げる女性そのものに感じた。
しかしそれもそのはずだった。
花純の性的な行動は高梨の小説から影響を受けたところが大きいのだから。
互いは真に求める相手だと感じていた。

「一回射精したら二回射精しても同じだ……」

まだ余韻の残る膣に二本の指が挿れられる。

「あっ……そんなすぐに触られたら……」

一度激しい頂上を迎え入れた彼女の身体は、些細な刺激でも瞬時に火が着いてしまう。

「すぐだ……すぐに欲しいんだ……」

それは性欲ではなく、心の欲求だった。
その欲望の赴くまま、高梨は花純を押し倒していた。