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快楽の奴隷
第11章 文士と絵師
快楽が徐々に引いていくと、膣はゴムが切れたように緩んだ。
頸元には高梨の歯形が生々しく刻まれていた。

「可愛かったぞ、花純……」

高梨は上手に達せられた花純を褒めて唇を重ねた。

「今日も私だけ先に……ごめんなさい……」

申し訳なさそうに謝る彼女がやけに愛しかった。

「愛してるよ……花純……」
「私だって……愛してます……」

背後から挿れられ、身体を捻った無理のある姿勢も苦にならないほど、花純は幸せを覚えていた。
合わせた唇は互いを欲しがって、激しく動く。

立山に言われた警告など、自分達には当てはまらないと感じていた。

たとえ高梨さんがが芸術家であろうが、人を愛する心は持ち合わせている。
私は誰に咎められようが、高梨さんを愛し続ける。

引ききらない余韻に浸りながら、花純は胸の中でそう誓っていた。
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