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美しい狼
第14章 すれ違い
それは
私の手から
こぼれ落ちていく
砂のようでした
「夏目、今日は
俺の部屋の掃除はいらない
今からしばらく
誰も部屋に入ってくるなと伝えろ」
「か…要様………
そちらの女性は
お友達でしょうか………」
「お前に言う必要があるのか?
関係ないだろ」
「ッ…
かしこまりました」
要様が
女性をご自分の部屋へと
お連れいたしました
キレイな
私よりも年上の女性
親しげに
腰に手をまわし
耳元で何かを
囁きあっていました
私は
召使いの分際で
なんて
身勝手な夢を見ていたのでしょう
自分を特別な存在だと
なぜ
思っていたのか
そんなこと……
考えても無駄なのに
要様の言葉を
信じたかった
でも
飽きられてしまった
私は
もぅ
いらないのですね
私の手から
こぼれ落ちていく
砂のようでした
「夏目、今日は
俺の部屋の掃除はいらない
今からしばらく
誰も部屋に入ってくるなと伝えろ」
「か…要様………
そちらの女性は
お友達でしょうか………」
「お前に言う必要があるのか?
関係ないだろ」
「ッ…
かしこまりました」
要様が
女性をご自分の部屋へと
お連れいたしました
キレイな
私よりも年上の女性
親しげに
腰に手をまわし
耳元で何かを
囁きあっていました
私は
召使いの分際で
なんて
身勝手な夢を見ていたのでしょう
自分を特別な存在だと
なぜ
思っていたのか
そんなこと……
考えても無駄なのに
要様の言葉を
信じたかった
でも
飽きられてしまった
私は
もぅ
いらないのですね