この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
お前は俺のxxx
第58章 誤解が解けて。


樹に強く握られた私の手首は、手の痕がわかるほど赤く腫れていた。


まだ震えが止まらない腕を、ギュっと握りしめていると、立花くんは壊れ物を扱うかのように、私の腕をそっとクッションの上に乗せる。


『もう大丈夫だからね?
すぐに一之瀬先輩も来てくれるから。』


私を落ち着かせながら、優しく手当てをしてくれた。


バンっと勢いよくドアが開き、息を切らせた碧が駆け込んできた。


『結愛ちゃん‼︎』


「ぁ..お..碧..。」


碧の顔を見て安心した私の目からは、堰を切ったように涙が溢れだした。


碧は私の体をギュっと抱きしめ


『大丈夫だよ。もう大丈夫。』


そう声をかけながら、私が落ち着くまで腕の中に包み頭を撫でてくれた。


『結愛ちゃんが無事で本当に良かった。立花が見かけて助けてくれたんだな?本当ありがとう。』


立花くんが碧にさっきの出来事を説明すると、話を聞いた碧の顔からはいつもの優しい表情が消え、怒りに顔を歪ませグッと硬く拳を握りしめた。


『朝倉が今どこにいるか分かるか?』


その雰囲気に飲まれたのか、一瞬ビクっと肩を揺らした立花くんは


『た.多分教室にいると思います‼︎』


と慌てて背筋を伸ばして応えた。


『結愛ちゃんはここで待ってな?』


碧は私の腕の包帯にそっと触れると、踵を返して保健室を出て行く。


『一之瀬先輩‼︎俺も行きます‼︎』


立花くんも碧を追うように出て行った。


ひとり残された私は静まり返った室内で、震える体をギュっと抱きしめていた。


/610ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ