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揺れる恋 めぐる愛
第7章 執着と決別
最初の時だっで、あの夜だって、結局無理強いしたわけじゃない。

あの夜は縋りついて泣きじゃくる私を、ただ抱きしめていただけで……

背中や頭をなでてなだめてくれていただけだったのだから。


それからの主任は……

私に自然な自分を垣間見せてくれるようになった。

会社での作られた主任ではない、

1人の男としての身勝手に見えるが優しい彼を……


その見え隠れする優しさに触れるにつれて、いつからかこの人は違う……

先生のあの時とは絶対に違う。そう信じてみたい……

と思うようになっていた。


でもその反面、行方が分からなくなっただけの先輩を

待つのには疲れてしまっていても、

その気持ちにどう区切りをつけ吹っ切ればいいのかもわからなかった。


されたプロポーズに期限があるのだろうか?

待っていればいつか……

いつの日か……

先輩は私の元に戻ってきてくれるのかもしれない。


日によって、揺れ動く気持ちを知られたくなくて、

主任に会う時には勤めて微笑むように心がけた。

それが主任の心を抉るのか

「無理して笑わなくてもいい。

俺は、こうして一緒にいられるだけでいいから……」

と、言ってくれた。


いつになったら、私は主任を心底信じることができるんだろう?

何時まで経てば、先輩を過去の人として

優しい思い出にすることができるのだろうか……

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