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PINK
第11章 身体を開発

 セックスをする仲になってから、早々と優希から将来のない恋愛なんだとハッキリ言われていたので、シンデレラストーリーなどと甘い夢も見なかった。

 いや、そういう夢は見てはいけないのだと自分に言い聞かせたのだ。
バージンを捨てたい願望は叶った。
期待以上の捨て方だったのかもしれない……?

『俺を本気で好きになっても無駄』だと早めに釘を刺してくれた優希は誠実なのだろう?
優希にとって私は彼女でありながら、優希の性欲を満たす道具でしかない。
そして私の性欲も満たす道具なのだ。
そう思うと寂しい反面、気持ち的には楽になれた。

 最高のステータスでセックスが出来るのだから、これ以上は望んではいけない。
身分違いの恋に堕ちた女は、価値を自分で下げたら娼婦にもなれやしない。

「将来の嫁は、初夜で膝を立てておまんこをガードしながら、俺にM字に開かれて、弄り倒されて舐められて、観念してシーツを握りしめながら喘いで、自分からは何もしないマグロお嬢様と結婚すんだろーな‥‥って思うのさ。

だから今のうち澪といっぱい楽しみたい」


 そんな事を真顔で言う優希。
だからこそそんな言葉にいちいち傷ついてらんない。
住む世界の違いを分かっていながら、縋り付いたらエッチなムードまで壊して台無しにしてしまう。

 今が良ければそれでいい。

 無駄な事に期待なんてしない。
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