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その瞳に…
第16章 胸騒ぎ
「ヤッバイ、私達もしかして一番最後?」

シン…と暗く静まり返った校舎をあるきながら、一人が呟く。

普段騒がしい校舎内が暗く静かだと、妙な気持ちになり、誰からともなく、少しはや歩きになった。

他3人は自転車通学で、電車通学の舞奈とは出入口が違うため、昇降口で別れ舞奈は正門へ向かった。

学校の周りは、住宅街になっているが、田舎の為、車も人もあまりいない。

少し先には大きな公園もあるため、街灯も疎らだった。

あまり遅くなってから通った事の無い道に、舞奈は少し緊張したが、駅に近づけば明るくなり、人もいるため早足で歩き始めた。

公園の横に差し掛かると、後ろからガサっと音がし、舞奈は一瞬体をビクっと反応させるが後ろを振り向かずに歩いた。

少しすると、後ろから、

「ラッキー、女子校生はっけーん」

と、男性の声と足音が聞こえてくる。

(え?何…?)

その声に舞奈は更に急いで歩き出した。

途中、一人の帰宅中の女性と通りすぎるが、男性達が着いてくる気配は消えない。

(ヤバイ!?)

そう感じ、舞奈は鞄を持ち直し、走ろうと決めた瞬間、公園から男性が目の前に出てきた。

「あ、けっこう可愛い」

ニヤニヤしながら、近づいてくる男性を避けようと舞奈は横に体をずらすが、後ろから肩を捕まれ、阻まれた。

「お、ほんとだ」

後ろにいた男性は二人おり、左右で舞奈の進路を妨害する。

「あの、退いてください…」

そんな舞奈の言葉に、男性達はニヤニヤしながら笑う。

「こんな時間に一人は危ないよ。オレらが車で送ってあげるよ」

「いりま…!?」

舞奈が断ろうとした瞬間、口を押さえられ体を無理矢理公園内に引きずり込まれる。

(やっ――――!?先生――――!!)



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