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その瞳に…
第17章 熱
(電話…?)

『…はい…では、失礼します』

舞奈は何となく聞いてはいけない様な気がし、大河の電話が終わるのを待ち、ドア開けた。

「せんせ、上がりました」

ドアからひょこっと顔を出すと、大河はスマホを鞄に仕舞いながら舞奈に顔を向けた。

「体を温めて、少しは落ち着いた?」

大河はそう聞きながら、ポンポンと自分の隣に座りなさいと言う様に、ソファーを叩く。

舞奈は、はいと頷きながら隣に腰をかけた。

「どこか痛い所や、怪我はないかい?」

舞奈は、少し躊躇うが素直に腕を捲り、痣を見せる。

「腕、ちょっとだけ痣になってて…」

チラッと舞奈が大河を見ると、大河は眉間に皺を寄せ少し起こっているような顔をしていた。

「あ、でも痛みはないです」

その言葉に、大河はそっと痣の部分を撫で、優しくキスをする。

壊れものでも扱う様な、優しいキスに、舞奈はゾクっと鳥肌をたてる。

「他には?」

舞奈は何故か恥ずかしくなりながらも、答えた。

「腰のとこと、足にちょっと擦り傷があるくらいです」

「なら、消毒するから見せなさい」

舞奈はえっ!?と驚くが、大河はコンビニの袋から消毒液とコットン・絆創膏を取り出していた。

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