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第19章 決戦

「俺は回りくどい事は好かないから、単刀直入に聞く。…二人は交際してるのか？」

いきなり本題に入られ、舞奈は体を強張らせ口を開けずにいた。

しかし、大河は方は、

「はい」

と、短く、けれどハッキリと返事をした。

「…そうか。綾部、お前は？」

大河のハッキリとした返事に舞奈は驚いたが、佐田の呼び掛けに、舞奈もハッキリと答えた。

「はい、そうです」

大河がハッキリと答えてくれた為、舞奈も心を決める。

「解った。それで、二人は山村先生が赴任してくる前から？それとも後から？」

「後からです」

佐田の質問に大河は、迷いなく答えてく。

「それじゃ、いつから？」

「今月の初めからです」

フーっと、佐田はため息をつきながら、頭をかく。

「そうか…」

そう呟き、佐田は大河を見る。

「山村先生は臨時とはいえ、よくやってくれている。生徒の評判も良い。だから、このまま、クビにするのは忍びない…幸い、この事はまだ上には報告していない。だからとは言わないが…」

佐田は最後の言葉を濁した。

それはきっと、『別れなさい』と言おうとした事に
舞奈は気が付く。

それはもっともだ…と舞奈は思った瞬間、横から大河の真面目な声が聞こえた。