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その瞳に…
第24章 嫌悪と恐怖
「てかさ、舞奈。あんな腹黒男の何処が良かったの」

「だから…あの人は腹黒じゃないし…」

舞奈と絵麻は放課後、駅前のファストフード店にいた。

絵麻から、詳しく話が聞きたいと言われ、連れ出された。

「いや、絶対腹黒だって!特にあの笑顔!初めて見た時からすっごい胡散臭く感じたもん!確かに格好いいかもだけど!今日なんて、マジ文化祭ん時より怖かったわ」

絵麻は、大河に対する評価を熱く語る。

舞奈はそれが面白くなく、少し不機嫌になる。

「そんな事ないもん。私には、すっごい優しいよ」

舞奈はブスとしながら反論するが、絵麻も、由美と同じ感想なのが気になる。

見る人が見れば、大河はそんなに腹黒そうに見えるのか…

(そりゃ、エッチの時は意地悪だけど…)

舞奈は、つい文化祭での事を思い出し、顔を赤らめてしまう。

「舞奈。顔赤い」

はっと顔を上げると、にやにやしてる絵麻の顔があった。

「何を考えてたのかな~?」

絵麻は、楽しそうに舞奈の赤くなった頬をつつく。

「な!別になんにも!」

舞奈は、絵麻の指を顔から払い、ズズズズーっとバニラシェイクを飲む。


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