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その瞳に…
第29章 大人と子供
 早百合に家まで送ってもらった舞奈は、家の前でまた丁寧にお礼を良い、早百合と別れた。

 大河には、駅で起こった出来事と、無事家まで着いたことをメッセージで送っておき、心配していた絵麻にも簡単に説明したメッセージを送っておいた。

 家に帰ってから、夕食時も母親からは昨夜急に舞奈が外泊した事は特に触れられる事が無く、啓介がどんな説明をしたかは解らなかったが、こんな時は放任主義の親に感謝をする。

 食事を済ませ、お風呂から上がった舞奈は、ボスっと勢い良くベッドにダイブする。

 (疲れた~・・・・)

 昨日、今日と時間にしたら24時間程のゴタゴタが舞奈にとっては一週間位の長さに感じた。

 まさか自分があんな男性に付きまとわれる事になる事も、痴漢にあったりするなんて今までまったく考えた事は無かった。

 大河に出会うまで、性的な事に強い興味を持ってはいたが、それでも好きになる人は余り居たりせず、告白もされた事はない。

 だからこそ、余りにも危機感が無かった。

 こんな事が、これから何度もあっては困るけれど、少しは男性に対して危機感を持ち、自衛しなければと、舞奈はベッドに横たわりながら考えたいた。

 (もう、先生意外に触って欲しくないもんね)

 大河には触られた箇所から熱を帯、体が反応してしまうのに、違う男性が触れただけで、恐怖と嫌悪が襲ってくる。

 それを知った舞奈は、それだけ自分は大河だけが好きで、大河意外を受け入れたくないと強く思う。

 (先生・・・)

 舞奈は、うとうととしだした頭で、大河の事を思う。

 好きや、愛していると言う言葉だけでは表せない位に、大河に会いたくなり、触れていたくなる。

 いつでも、傍に居たいと願う。

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