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その瞳に…
第29章 大人と子供
 (やっぱり、物足りない・・・)

 大河と出会ってから、自慰行為は何度も行っている。

 それは前と変わらず、クリトリスをいじるだけの行為だし、絶頂を迎える早さも、刺激も変わらない。

 けれど、大河とする時ほど体が満足していない。

 (やっぱり、もう先生じゃなきゃ駄目なんだ・・・)

 大河に抱かれ、快楽を覚えた体は、もう大河でしか満足できなくなっていた。

 自分がどんどん大河に染まって行くのがわかる。

 けれど、それは一歩間違えてしまえば、ただの依存になってしまう。

 先ほど考えていた、大河に閉じ込めてもらいたい願望も、それは依存しているだけだ。

 それでは、駄目だと解っている。

 今日、早百合に会い、彼女達の成滝に対する愛を垣間見た舞奈は、自分の愛と彼女達の愛が同じようで違うように感じた。

 それは、まだ経験も少なく、色々な周りを見渡せて折らず、自分の小さい世界だけを見ていた舞奈には、あの、深い愛情はまだ自分では到底たどり着けていないと思った。

 この年で、そんな事を考えてしまうのもおかしいのかもしれない。

 周りの友人達は、彼氏が出来ても、3ヶ月も続けばそこそこだと言われている。

 もちろん一年以上付き合っている子達だっているが、早い子は2週間とかで別れたとも言っていた。

 自分はまだ大河と付き合い始めて、二ヶ月も経っていない。

 そして大河と知り合ったのだって、まだ三ヶ月だ。

 舞奈自身は大河の知っている事が少ない。

 今日だって、知らない友人関係が出てきた。

 きっと、大河にはまだ色々な友人や知り合いがいて、それは舞奈がさらに創造も付かないことかもしれない。

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