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その瞳に…
第38章 冬休み
 背が低く、気を抜くとすぐぽっちゃり体系になってしまい、少し年下にいつも見られてしまう舞奈とまったく違うタイプの女性が元カノと知り、舞奈は少しだけ暗い気持ちになる。

 「だから、何度も言うようだけれど僕には今付き合ってる女性がいるんだ。だから君と付き合うきはまったくない。後、もういい加減手を離してくれないか?」

 女性の言葉に、とてもめんどくさそうに答える大河の声に舞奈は少し俯き加減だった顔を上げ、大河達を見つめなおす。

 すると女性悔しそうに、しぶしぶ掴んでいた大河の腕を離すと、それでも食い下がらないと言わんばかりの表情をした。

 「そんなに、今の彼女が大切なんだ?」

 「当たり前だ」

 女性の言葉に間髪を容れず大河が答えると、女性は一瞬ムっとした表情をするが、大河を睨みながら不適な笑みを浮かべた。

 「今の彼女って、背の低い子でしょう?」

 (えっ!?)

 その言葉に舞奈が息を飲むと、大河も驚いたのか顔がバっと上がる仕草をした。

 大河があせった顔でもしたのだろうか、女性は勝ち誇った様な笑みを浮かべる。

 「私見ちゃったのよ。背の低い女の子と歩いてる大河を。・・・あれって、どう見ても高校生よね」

 (う、そ・・・何時・・・?)

 舞奈はぎゅっと握り締めていた手から力が抜けるのを感じる。

 待ち合わせの時も、大河の家に泊まる時も、周りに人がいるかの確認はお互いしっかりとしており、誰にも見られていないと舞奈は思っていた。

 しかし、まさか大河の元カノに見られていたなんて、思いもよらなかった。

 「もしかして、今勤めてる高校の生徒?・・・それって、学校にバレたら大変よね?」

 大河が何も言わないのを良い事に、女性は勝ち誇った表情で話し出す。

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