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第9章 いつもの学校

「舞奈？」

しがみついて離さない舞奈に、大河は声をかける。

「私も会いたかったです」

ポツリ、と舞奈は呟く。

大河はそんな舞奈を愛しそうに見つめながら、抱き返す。

「本当に可愛いね、舞奈は。でもそろそろ離してくれないと、ここで襲ってしまうよ」

その言葉に、舞奈は真っ赤になりながら、反射的に体を離す。

大河はクスクス笑いながら、舞奈に囁いた。

「なんて、まだ外ではしないから安心しなさい」

『まだ外では――』

舞奈はさらに真っ赤になりながら、口をパクパクさせた。

(まだって！外では！って！)

恥ずかしさのあまり、声がでないが、あそこがキュンとなるのを舞奈は感じた。

「さ、ソロソロ行こうか。乗りなさい」

「――っ、はい」

大河に促され、舞奈は車に乗り込む。