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その瞳に…
第3章 本性
「ちょっ!あの先生!?」

腕を引っ張られたまま、店の外にでた舞奈は早足で歩く大河に声をかける。

「腕そんなに強くつかんだら、痛いです!?」

強く捕まれてはいるが、本当は痛くなかった。ただ、大河の熱で捕まれた場所から溶けてしまいそうな感覚に、舞奈はクラクラした。

大河は、舞奈の静止も聞かず、1台の車の前て止まり、舞奈へと振り替える。

(…っ!?)
ドキっとした。
授業中に見せる優しい瞳ではなく、部室棟で見せたあの鋭く、冷たい、全てを見られてるような瞳。
はね上がった鼓動が、掴まれてる腕から大河に気付かれてしまうのではないかと思う位に、舞奈の心臓はドキドキしていた。

「っ…、せん…」
「今ここで帰るか、このまま車に乗るか決めなさい」

大河は、表情を変えずな舞奈に問いかける。

「君があそこにいて、あの店の事を知っているのであれば、車に乗るという事はどういう事か解るよね」

どういう事か…それは、きっと、出会った時から望んでいた事が、叶う事…
けれど、この人は教師で、私は生徒で…
その呪縛が舞奈を躊躇させる。
そんな舞奈を見て、大河が耳元で囁いた。


「教師と生徒ですらも、一種のプレイになるよ」


その言葉に、舞奈は車のドアノブに手を掛け、車に乗り込んだ。
それを見た大河も、運転席に乗り込み、エンジンをかける。


「泣こうが、後悔しようがもう後戻りはさせないよ…?」
「……後悔なんて、しません…」

舞奈の言葉に、大河はフッと笑い、車を走らせた。
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