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大きな瞳に映るのは
第17章 心臓の音



遙が腕枕をしてくれる。

人生ではじめての腕枕だ。


遙と身体が触れ合う。

緊張してしまう。




鼓動は速くなるばかりだ。




ベッドに入ってから言葉を交わしていない。

きっと遙も眠いのだろう。





どれくらい経っただろうか

遙が口を開いた。





『 … 音夢。 』

「 … はい。 」




私が起きているのを確認すると
私の頭の下からするりと腕を外した。



ギシ … スリ



一度上半身を起き上がらせると
私の胸元へ頬を当てるように体を密着させた。




「 は … ハル ? 」




私の鼓動は急速に早くなる。
爆発してしまうんじゃないかとも思える。



『 ぷっ… 』



するといきなり遙がおかしそうに吹き出した。



『 音夢のココ …
  … 凄いバクバクしてるよ? 』



眠そうな眼で、私をまっすぐ見ながら
囁くような声で言う。



「 なっ… /// 」



恥ずかしくなって心臓が限界に到達する。
きっと今明かりを付ければ顔面は茹蛸状態だろう。




『 … 緊張 … してる? 』



遙が覆いかぶさるように私の身体を跨ぎ
身体を密着させながら囁く。



遙は私の顔をずっと見つめたままだ。



私は視線を逸らし泳がせる。




『 … ねぇ 』



視線を泳がせた方に遙の顔が現れる。




『 俺も凄い、ドキドキしてんの … わかる? 』




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