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大きな瞳に映るのは
第23章 関係



校門をくぐると
遙が先に待っていた。


透明感のあるアッシュグレーの髪
毛先がふわふわと風になびいている

色白で美形、大きな瞳

そんな彼の視線が私を捕える。



『 よっ 』

「 … よっ 」


遙のマネをしてみる。
すると嬉しそうに微笑んでくれた。


『 乗るでしょ? 』

自転車のハンドルに手をかけながら
いつもの様に私を見る。


「 … 乗る。」


そう言って遙の後ろに座ると
キィと音を立てながら自転車が進む。


徒歩で下校する生徒を通り過ぎてゆく。


遙のわき腹に添えた私の手を
遙が握り、お腹の方までもっていく。


『 振り落とされるよ? 』

ふ、と小さく笑うと
反対の手も同じようにもっていき
私は遙に抱き着く形になる。


はやくなる心臓

風と共に遙の匂いを久しぶりに全身で感じる



『 今日食いたいの決まった? 』

少し振り向き加減で声をかけてくれる。


「 … ハルの手料理。」

『 … っぷ 』


言葉を聞いた途端吹き出す遙。
でも遙の手料理は食べてみたかった。


『 男に手料理ねだるとか、お前それでも女子? 』

「 だっ … だめなの?小食系男子だし! 」

『 なに、自分で認めちゃうわけ? 』


ははっ、とおかしく笑う遙の表情が少しだけ見える。
それだけなのに、安心感が湧く。
ああ、これがきっと遙への想いなんだ。と。


『 じゃ、俺んち直行 』


楽しそうに自転車を漕ぐ。
その姿はまるで少年。
でも見た目はしっかりとした高校生。


二人を包む空は快晴。

私は、きゅっと身体を寄せ
大きな背中に頬を当て温もりを感じ取る。

遙の匂いを感じたまま。



恋人同士だったら。なんて


考えてしまった。



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