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手探りな絶望
第7章 献身
結局俺は
振り向くことが
できなかった

どうやって帰ったのか
どの道を通って帰ったのかも
よく覚えていない


俺の
知らない冬実を
見てしまった
気がして

見ちゃいけないものを
見てしまった
気がして



暗闇から
聞こえる
冬実の声が

頭からはなれなかった



明日

何があるんだよ


明日は
俺とデートだろ?




ひどい人って


誰…?





そんな口調で
いつも母親と
話をするのか?

だから
俺の前で
電話しなかったのかよ…



だめだ…


俺は
また
勝手な妄想で
不安にかられはじめた



今日は…


眠れそうもないな…。
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