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手探りな絶望
第11章 千夏
「や、やっぱりいい
ごめんね

迷惑・・だよね

ごめんなさい・・」



返事に困ってると
千夏は
戸惑ってる
かっこ悪い俺に謝ってきた


俺は
なんで千夏に謝らせてんだよ
助けない俺が悪いのに…
そう思った
それからの俺は
必死だった


とにかく
千夏に何か着せなきゃ
そう思って
部室の前で
スポーツバックの中を
探った

「ちょ、ちょっと
待ってて」

でも、中にあるのは
学生服とタオルと・・
ムチャクチャきたない
体操服だけ

・・仕方ないよな・・


俺はタオルと汚れた
体操服の上下を取り出し
まずはタオルを
顔に巻いて
目隠しをした


「た、たいそうふく・・
めっちゃ臭いけど
体操服、貸すから・・」


「・・・ありがと・・」



「は、はいるよ?

目隠し、してるから
見たりしないから

あ、あけるよ?」




「・・・・・うん」
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