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手探りな絶望
第11章 千夏

そういえば・・・

しばらく
秘密の手紙が続いたころだったな

寺田にだけ
俺たちのことを知られてたのが
わかったのは。


ある日
部活帰りに寺田と2人で
コンビニに寄った時だった。


コンビニの前に座って
アイスを食ってたら
寺田に言われたんだ

「お前、
千夏と付き合ってんだろ?」

って。



あいつは
部室に忘れの取りに行った俺が
あんまり戻って来ないから
気になって様子を
見にきたらしい。


それで

見ちゃったんだ




俺が自転車押しながら
歩いてる横で
千夏が
俺の体操服を着て
トボトボと歩いてたのを





声は・・・


なんか
かけ辛かったらしい


でもその時
声をかけなかったから

言うきっかけを
うしなったまま
何週間も
俺に聞けなかったらしかった



「付き合ってなんかねーよ!」



(笑)


中一の俺には
それしか
言えなかったんだ
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