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まのめのロイン
第6章 死

 私は……眼?

 そうだ。俺たちは眼。
 この憐れな黒い男。ロインの魔の眼に閉じ込められた存在なんだ。

 じゃあ今……は、ううっ……こ、こうして……私の身体を慰めているのは……

「私の身体」じゃねえ。お前にしゃぶられているのはロインの身体だ。
 しゃぶってんのは「優子」という心を奪われたお前の抜け殻だ。

 私の抜け殻……。

 ああ。だが、お前はふたつの心を持っていた。
 だから、抜け殻と言ってもお前のもうひとつの心はちゃんとその中に残っている。

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