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彼色に染まってく…
第2章 2人の想い
あれから一週間。



最初の頃は

『喧嘩でもしたの?』


と、聞いてたママも



もう

何も言わなくなった。




時々

佑貴の家まで、ご飯を
運んでいるみたい。



あの広いお家で


1人で食事してる
佑貴の姿を
想像したら…




胸が痛いけど…



こうするしか
ないんだよね…佑貴?






私は

朝の電車を
1本早めた。



もちろんラッシュには
変わりないけど


佑貴と一緒に
乗ってた電車よりは

少しだけ余裕があって



身長が低めの私でも
もみくちゃにされずに

なんとか
ポールに掴まって

1人で立っていられる
から…





学校の友達も

最初は心配してたけど


そのうち誰も

佑貴の話題を
出さなくなった。




あれだけ
一緒にいたからね…


みんなに
気をつかわせちゃって


悪いとは思うけど…



中途半端な関係って
難しいんだもん。




とはいえ

同じクラスで
完全無視っていうのも

不自然すぎるので…



挨拶とか

ちょっとした会話は

交わしていた…



ただ

同じクラスであることが…



今は、正直辛い…






お昼休み


教室前の廊下で
親友の凪と話してると



教室の中から

佑貴が男友達と
話してる声が

聞こえてきた。



全然興味ないふりで

凪と会話しながらも



私の耳は…



完全に彼らの話に
聞き入っていた。

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