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深海のパンツァー
第12章 10-相見えるリヴァイアサンとジャスティス改
***リヴァイアサン***



「トライデントを迎撃した?」

潜覗鏡を離したレオンハルトは驚愕して乗員をみわたす。
その存在が敵にわかるはずがない。

そしてグーンが潜覗鏡を覗く。

「敵艦……沈むな。だが、あの巨躯であれば何日か後かもしれない」

珍しく、機関長が司令室にやってくる。

「先ほどのトライデント戦でエネルギーは使い果たし、酸素がない。微速でオアシスと連絡の取れる位置まで戻るか?」

「……そうですね。敵艦の沈没は確認するまでもないでしょう。動かないということはスクリューに命中したと判断します」

トライデントはジャスティス改の足を奪った。
レオンハルトとグーンがスクリューの位置を想像し、撃ち込んだトライデントが見事に迎撃されずに命中したのだ。

トライデントを撃つには酸素が足りない。
リヴァイアサンは丸腰状態である。
たが、エネルギーを使わない両左舷のバンダースナッチを駆使してまで敵艦にトドメを刺す必要はない。


この戦いで天津帝国の誇るジャスティス改と艦長である皇帝勇者・紫苑誠を屠る。




天津の勇者と最強の戦闘艦を難なく撃破したレオンハルトは祖国で英雄となるはずだった―-


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