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Dolls…
第12章 ゆるやかな崩壊
勘のいい椎葉さんがあの現場を見て何も感じないはずかない。

私がシュウちゃんに助けを求めようとした事がバレてる。


だけど、連れ込んだという言い方には語弊がある。

シュウちゃんは私を探しに来てくれただけで、この屋敷が無人だと思って入っちゃっただけで連れ込んだと言うわけではない。

こんな山奥にひっそりと経つ洋館に人が住んでるなんて普通は思わない。


「あ……」

だけど、否定したくても怖くて声が出ない。

椎葉さんの雰囲気がガラリと変わって、さっきまでとの差に恐怖を感じられずにはいられなかった。


「俺から逃げられるとでも思ってるのか?」

「━━━━んっ!!」


椎葉さんの前髪が私の額に触れた。

その瞬間、息が…っ。









息が出来ない…。

苦しい…っ。

な、何が起こったの…?







事態を把握するのに、少し時間がかかった。

けど、すぐにわかった。








「やっ、んっ!」

私の唇を割って椎葉さんの舌が私の口内へ侵入してきた。

椎葉さんの熱い吐息を感じる。


「んっ、ぅっ」

「抵抗するな。あいつにバレるぞ」



ハッとして浴室への出入り口に目を向けた。

あの浴室へのドア1枚を隔てて、向こうにはシュウちゃんがいる。

恐らく、直進距離にしたら5mぐらい…。



シャワーの水音が聞こえて来る。

今頃シュウちゃんはシャワーを浴びてる。

だけど、いつまでもシャワーを浴びてるはずもなくいつかは出て来てしまう。

その時にこんな現場を見られたら…っ。


「や、やめ…っ、んぅっ」

私の声など無視して椎葉さんは私のスカートの中に手を入れて来て、私の下着に手をかける。



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