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Dolls…
第23章 危険な香り
それでも、例え人形のモデルだとしても椎葉さんのそばにいたかった。

永遠に人形のモデルでも構わないから…。

時間を戻してもう1度椎葉さんと…。



私の体はズルズルとソファを伝って崩れ落ち、ソファに寝転ぶ体勢になってしまった。


あぁ…、ソファの皮がひんやりして肌に気持ちいい。

このまま眠ってしまいたいけど髪の毛も乾かさなくちゃ…。

濡れたままじゃ髪の毛傷んじゃうし、風邪引いちゃう。

今、何時だろう…?




何だか…、眠い…。




ソファに体を埋めて、寝てはいけないと自分に言い聞かせれば言い聞かせるほど私の意識は夢の世界へと誘われていく。

ダ、メ…。

このまま眠ったら…、本当に風邪を…。


必死に抵抗するも体は正直に疲れたと悲鳴を上げている。

魔法にかかったみたいに瞼が重い…。



もう限界だと感じたその時。













━━━━━━RRRRRRR、RRRRRRR、RRRRRRR…


「…………っ!」

突然鳴り響いた電子音に驚き私の意識は一瞬でハッと覚醒した。


それは、安藤さんの部屋の固定電話が鳴る音。




RRRRRRR、RRRRRRR、RRRRRRR、RRRRRRR…




リビングの隅に置かれてる棚の上に置かれた電話がチカチカと光っている。

…何だ、電話か…、びっくりした。

安藤さんは今お風呂だし、私が出るわけにも行かないし放って置こう。



人ん家の電話に出るわけにも行かず私はただ座りながら電話の着信音に耳を傾けていた。



RRRRRRR、RRRRRRR、RRRRRRR、RRRRRRR…



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