この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Dolls…
第24章 秘密の人形
安藤さんが話してくれる私の知らない椎葉さんの幼少期。

お父さんが厳しかったとか、お母さんが病弱だったとか…、私の知らない椎葉さんの1つ1つを安藤さんは教えてくれた。

どうやら椎葉さんのお父さんも人形師で椎葉さんは半強制的に後を継がされたようだ。

椎葉さんのあのフランス人形を産み出す手の繊細さはお父さんから受け継がれたものなんだ。

椎葉さんのお父さんもあんなふうに綺麗な人形を作ったんだろうか…。




「けど、ある日━━━━━」

「………?」

「母親の容態が急変したんだ」





━━━━━ドクンッ





それは、ずっと疑問に思ってた椎葉さんとお母さんの確執の始まり。

体が弱かった椎葉さんのお母さんの容態が急変し、長期入院を余儀なくされてしまったのだ。

「……長期、入院?」

「自分の妻が入院したって言うのに…、父親は仕事を優先して妻の見舞いには行かなかったらしい。元々は強引な見合い結婚だったらしいから夫婦間の愛情なんてなかったんだろうな」

「そんな…」


そんな…、酷い…。

いくら強引な見合いだったといっても自分の奥さんが長期入院したって言うのに仕事を優先した?

「でも、秋人は毎日のように病院に通ってた。母親の顔が見たかったんだろう」

お母さんが椎葉さんの唯一の憩いの場だったんだ。



椎葉さん…。

椎葉さんは昔からずっと戦って来たんだ。

1人で、ずっと…。



そこまでの話を聞いただけで私の胸はグッと締め付けられていた。

椎葉さんの過去。

安藤さんの話してくれた事が全て事実なら椎葉さんはずっと1人で…。

「そ、それで…?椎葉さんのお母さんはどうなったんですか?」

「………………。」



/559ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ