この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Dolls…
第26章 Dolls…
学校を出てしばらく歩き、私達は閑静な住宅街へと足を踏み入れていく。

この辺は最近開拓され新しいお店やマンションが建ち並ぶ住宅街。

どの建物もまだまだ真新しくて綺麗だ。

この綺麗な建物の中に茜の住むマンションがある。


「茜って、独り暮らしの割りにはいいマンションに住んでるよね。茜のマンション、この辺りでしょ?」

「そんな事ないよ!学生用のワンルームだから家賃が安いだけ。それに、私バイトしてるし」

私なんて、上京して来たときは安いボロアパートに住んでたと言うのに。

美大の入学費や当面の生活費を稼ぐために必死に働いてたあの頃がまるで昨日の事のように感じる。

もう、1年も前の事なのに。

それほどまでに、私のこの1年は凄く充実したものなんだと改めて実感した。

目を閉じれば思い出す、あの頃の日々。



「椿はこの先のアパートだよね?それじゃ、私はここで!」

茜のマンションの前に到着すると、茜は私に手を振りマンションの中へ。

そこは、3階建の綺麗なマンション。

とても学生専用ワンルームマンションとは思えないほど綺麗だ。

「うん。また明日」

「うん!お互い課題作品、頑張ろうね!」

お互いに手を振って別れた。






人形屋敷…。

今でも人はあの屋敷の事を"人形屋敷"と呼ぶ。

それはまるで語り継がれる伝説のように。

そして、その不気味な噂からか誰もあの屋敷には近寄らない。

だけど、それがいい…、その方がいいのかも知れない。

あの屋敷には誰も近寄らない方がいい。





そして私は、今来た道を引き返すように歩みを返した。

この先のアパートに住んでると見せかける為に茜といつもここまで歩くのだ。

友人の茜をも騙すために。










/559ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ