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Dolls…
第5章 静かな晩餐
…嘘だ。

本当は空腹で今にもお腹の虫が鳴きそうなほどだ。

お昼ご飯はこの人が私をじろじろ観察したせいであんまり食べられなかったし

認めたくはないが…、さっきの行為でかなりの体力を消耗してしまったし。

「強情な女だ…」

「…そ、それより、他に着替えはないんですか?この格好じゃ寒くて…」

山奥は都心と違って木々に覆われてるせいか気温が低い。

いくら室内とは言え肌寒い。

うずくまるように身を丸めガタガタ震えていると



サラッ…


「……っ!」

「髪が濡れてる。ちゃんと乾かさなかったのか?」

いつの間にか私のすぐ傍らに移動してきた椎葉さんが私の髪を手櫛するように撫でてきた。

ショックで髪を乾かす余裕なんかなかった…。

「…ほ、ほっといて下さい…っ」

近づいたときにハッと顔を合わせてしまったけど、この人の顔は本当に綺麗。

油断すれば思わず見とれてしまいそうになる。

こんな人に見とれたくなんかないのに。

この人の魔力から逃げるように又もや顔を反らした。


「一緒に食事をするならちゃんとした服を用意しよう」


何それ…?

交換条件ってこと?

こんな悪魔と食事するくらいならこの格好のまま凍え死んだ方がマシに思えたが…

「………………」

食欲と言う本能には勝てそうにない。

私の胃袋が限界のところまで来ている。

「…わかりました」

椎葉さんの瞳を見ずに無視するようにそのままスクッと立ち上がった。

…この人の目、あまり見たくない。


私が立ち上がり、それに続いて椎葉さんも立ち上がった。

「それじゃ、行こうか」

先に歩き出す椎葉さんの後を追うように椎葉さんの背中に着いていく。






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