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第7章 彼のペース

終業後、主任と藍沢さんと私は会社近くの居酒屋でささやかな祝杯をあげていた。

「お疲れさま。ほんとよく頑張ったな。広瀬」

主任はビール片手に上機嫌だ。

「主任。俺も頑張ったんですけどね」

藍沢もゴクゴクとビールを流し込んで行く。

「でもまぁ、今回の資料は及第点。良くできました」

藍沢はそう言って、隣に座る私の頭をクシャっと撫でた。

「ちょっ…。」突然頭を撫でられ、動揺を隠しきれない。

楽しそうにニコニコしている主任と、上機嫌で酒を飲む藍沢を前に、私も残りのビールを飲み干した。