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第16章 ナガラ探し

「よぅし……ナガラはどこにあるのか！」

　キャプテンが大本営発表を下す。

　ごくり。
　私としゅんちゃんは固唾を飲んで見守る。

「……それは、ナイアガラだ！」
「ナイアガラって？」と、私。
「滝だよ」と、しゅんちゃん。
「滝にあるの！？」
「島じゃなかったの？」

　おお、そうか。
　しゅんちゃんの鋭いツッコミに、私は括目した。
　キャプテン・エイハブはというと、痛い所を突かれたという顔をしている。

　夢中になっている内に最初の設定を忘れてしまうのはよくあることだ。

　それはそれで構わないけれど、できれば設定は矛盾していない方がいい。
　どうしてかはわからないけれど。