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タンバリンでできたオーロラ
第18章 ダッテリーノ

 そう言えば、親父もお袋には先立たれていたっけな。
 俺はそのときの光景すらもう憶えていないけど。

 そんな事をぼやっと思いつくままに思い浮かべている内に煙草は短くなっていた。

 煙草はいい。
 こうしてちゃんと終わりを知らせてくれるのだから。

 吸い殻入れを携帯するのは粋ではないと思っている俺は、店の横の壁の陰に隠してある掃除道具のスチールのチリトリの中に、根元まで吸いきった殻を放り捨てる。

 そして、すぐ上の水道の蛇口をひねって水をいくらかかけておく。

 水滴がスチールを叩くダダダという音がした。それは俺の好きな音だ。

 そんな俺の横を、常連客の女性が一人、静かに店内へと入っていく。
 気配に振り向きざま、目があったので軽く会釈だけする。
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