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第25章 愛女神28

　軍事衛星にまで撮影されてしまっていたから、すげー焦っていたんだと思う。

　でもまあ、許すよ、俺は。
　って言うと、なんてヒドイ事をって言われそうだが、だってカーリーだぜ？

　あんなんがズンズン自国に向かって山降りて歩いて来てんだぜ？
　そんなの自分の身が可愛いだけの首脳陣じゃなくたって、ボタン押す。

　俺の家にあったら間違いなく押す。

　でも、カーリー。
　飛んでくるミサイルをスパッと両断。まっぷたつ。

　やっぱりね。
　核レベルじゃ対抗できないって思ってたもん。

　いや、後知恵で言ってるんじゃないよ。

　アンタだってそう思っただろ？
　神だよ？

　そんな人類が考え付く程度の科学兵器が通用すると思う？
　祈ったほうがマシだってもんだ。

　まっぷたつになった核弾頭はそのまま上空で大爆発を起こして大地を焼いた。

　カーリーはへいちゃらな顔で、付近の山岳民族が焼け死んだだけの結果となった。