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タンバリンでできたオーロラ
第4章 キリングス・オブ・キングス2 ~凌辱のカードバトル~

 彼女はずっと深度計を見つめたままで、やはり口を開く気配はなかった。

 そしてもう一人。

 見た目から明らかにティーンエイジャーなのがわかる少女。彼女の服装がセーラー服にしてはリボンが大きかったり、派手な色使いであったりと、やや華美なのは、それが日本の女子学生の制服だからである。長く伸ばしたブロンドを縦にロールしたヘアスタイルに、澄み切った青い瞳。どこかお嬢様然とした外見は、この海底世界には場違いな印象だった。

 で、あるからして。というわけでもなかったろうが、場違いな問いに答えるのも彼女であるべきだったのだろう。

 すう、と静かに息を吸い、次いで彼女の唇から返事が発せられる。

「……女子力、低い」

 潜水艇の狭い窓から外をのぞく。

「……この五月祭ステラ、そう言わざるを得ませんわ、祐希」

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