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タンバリンでできたオーロラ
第37章 英雄 ~あるいはコロンブスと卵の話~
潮混じりの強い風が頬に痛い。

僕は偉大な人間だろうか?

歴史に燦然たる、かの大提督の名と並ぶような人間だと?

他の何者にも成し遂げられぬ何かを成し得る人間だと?

僕はきっと違う。

僕は自分を信じたりはしていない。揺るがぬ決意もありはしない。

では、僕には何も成し遂げられないのだろうか? これは賭けなのか? 成し遂げることができたらいいなと、そんな程度のことなのか。

それは違う。これは成し遂げられなくてはならない旅。

この旅はどのように終わるのだろう? 僕の物語は?

海を越え、これから赴く先に待つのは何だ。
栄光? それはあり得ない。それはこの旅の目的ではない。
成し遂げたとしても手に入るのは栄光ではない。

そもそも、手に入れるべき価値のあるものなど、この僕にはない。
そうとも。立てるべき卵など、この僕にはないのだから。コロンブスには卵があった。

だが、僕は違う。


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