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第37章 英雄　～あるいはコロンブスと卵の話～

■あとがき

こちらもL-boom（エルブーム）の「ＳＳシナリオ大賞」に応募した作品です。（一次選考落ち）

元々は拙作『僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ』の中に挿入した作中作「パパーンの竜騎士」で、変更点はみっつ。三人称から一人称への改変と、ボリュームアップ、そしてタイトルを頭につけるため、改題。

コロンブスの逸話を引き合いに出されて、そのまま読みす進めるといきなりファンタジーになっちゃって「このコロンブスって誰じゃーい！」というツッコミを入れて貰って終わるというショートショートだったんですね。

一人称に改変したのは、「声優さんが朗読する」ということが選考基準のひとつになっているだろうということで、朗読しやすさを考えて一人称にしました。

女性声優さんだったのですが、主人公の「僕（エミル）」は若い男の子のイメージだったので、まあいけるかなーと。

ボリュームアップしたのは、元が800字程度の作品だったので、審査基準を満たすよう3000字近くになるようにしました。

これは、無理があったというか、800字でオチがついてる作品なので、それを水増しするのはやはりキレが悪くなりますよね。でも、今回新たに上陸後の情景を描けたのは楽しかったです。

そして改題したのは、これはもう本当に一番無理な部分で（笑）

元は一番最後に「パパーンの竜騎士」というタイトルが出ることで、それがオチになってたんですよね。

でも、今回は応募作品の性質上、タイトルから読まれることは避けられなさそう。そこで、ネタバレにならない無難なタイトルを考案しました。

でもでも、結局それってオチをなくすという決断でもあるわけで。ボリュームアップに加えて最後のひと押しをなくしてキレまで失うという判断なんですよね。

てなわけで、こちらも落ちるべくして落選したなあという気がします。