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第6章 ライヴ＝人生？

カナは楽屋から飛び出してロビーで肩を震わせ泣いていたが、智也の姿に気づくと、咄嗟に外へ飛び出してしまった。



｢カナさん！｣



｢こ……来ないでくださっ……｣



カナは、目の前の横断歩道の信号が赤になったのに気付かずに飛び出した。


クラクションの音と、排気の匂いがした瞬間、智也に抱えられたまま転がる。



視界に青々とした空と、智也の髪が揺れるのが見えた。



｢バカヤロー！死にたいのかっ｣



怒号と共にトラックが走り去る。



｢し……しゃちょ｣



｢何をやってるんだ君は！｣



鋭い声に体が震える。



腕に鋭い痛みが走り顔をしかめるが、それは智也が腕を強く掴んでいるからだ。