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第6章 ライヴ＝人生？

｢んぐっむむむをわ｣


｢カナ……っ｣


真剣な眼差しで智也が見つめているが、カナはその掌にも噛みつく。



｢うあっ！｣


思わず手を離した智也からカナはするりと逃れて走り出したが、直ぐに彼が追い掛け、敢えなく捕まえられ抱えられてしまう。



カナは手足をバタバタさせて喚いた。



｢は、離し……
もうカナは帰ります――！
岸コーポレーションも退職させていただきますからっ！｣



｢駄目だ！どちらも許可しない！｣




智也はカナを抱いたままずんずん街中を歩く。



白昼堂々、女を抱えて歩くハンサムな智也の姿は嫌でも人々の目を引いた。


カナは恥ずかしくて顔を覆った。