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第9章 ライヴ＝人生？④

『音符に乗って
君の総てを
さらいに 行くよ 』



ライヴ本編最後の曲の演奏が終わり、割れる様な歓声と拍手の中メンバーは次々と袖にはけて来るが、景子は逃げる様に大きなセットの裏に身を隠した。


泣いている顔を誰にも見られたく無かった。




「お疲れ――！｣
｢最高だったよ！｣
｢さあ、汗拭いて皆さん着替えて下さい――｣



アンコールコールが繰り返される中で、ステージ裏ではスタッフやメンバーが忙しく準備に走り回っている。




景子はこそこそと隠れて洟を啜って居たが、盛大にくしゃみもしてしまった。



｢やばっ……｣



口を押さえた時、後ろから誰かが肩を叩いて来た。