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らぶあど encore!
第15章 それぞれの、朝 ②



「の……野村君!
しっかり――!
……てか……芸能人は顔が命なのにぃ――!
どうしよっ……
野村君の顔を破壊しちゃったら私っ……」



あぐりは、野村の頭を膝の上に乗せ、彼の顎を何度も擦る内に涙声になる。



野村は白眼を剥いて、ひくひくと唇を震わせていて、その壮絶な様にあぐりは「ひいっ」
と叫び恐怖さえ感じた。


「ど……どうしよ……
このまま目を覚まさなかったら……
ああ……ファンに殺される……
いやああんっ怖いっ」


あぐりは、野村の頬をパシパシ叩き懸命に呼び掛けた。


「野村君!野村君てば!
頼むから起きて――!
貴方に何かあったら困る人は沢山居るのよ―――!
半裸で女に殴られて死亡、なんてミュージシャンにあるまじきカッコ悪さよ――!」


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