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らぶあど encore!
第16章 不穏な前兆



大きな腹の年輩の警備員は、最初は額の血管が破裂するのでは、と思う程顔を険しくして怒っていたが、亮介がことごとく人好きのする笑顔でかわしていると、次第に警備員まで釣られて一緒に笑っている。



「ハッハッハ……
なかなか上手なダンスだったけど、お兄さんはどこの店で踊ってるんだい?」


「いえいえ、これはただの趣味ですよ~」



「そうなのか~!
まあ、好きな事を仕事にするのは大変だしな~!
頑張っていつかプロになりなさいよ?
あと、ちゃんと食べなさい!
ヒョロヒョロ過ぎるでしょ~君!」


警備員に背中をバーンと叩かれ、亮介は少し頬をひきつらせるが、ニッコリ笑いお辞儀をする。



「はい!
しっかり栄養採って大きくなります!
どうもお騒がせ致しました!」



「ハッハッハ……
頼むよ兄ちゃん~」



警備員はそう言ってその場から去って行った。
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