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らぶあど encore!
第16章 不穏な前兆



お昼というには少し遅い時刻のカフェは沢山の客で賑わいレジの列もそこそこ並んでいた。

亮介は、奥の席の二人をチラチラと窺いながら周囲の喧騒の中で野村に耳打ちした。


「……なんか仲良くなりそうな感じに見えない?」

亮介が野村の耳に手を添えて顔を近付けると、眠そうにしていた野村もくすぐったそうに笑う。


「うん……?
ああ、そうかもね……
あぐりも人がいいからなあ……」


亮介は、二人の女を見てしみじみと言った。


「景子ちゃんさ、多分まだ、俺にも……誰にも言えてない何かを抱えてると思うんだよね……」


「ふんふん……
そかもね……ふああ」



野村は人目も憚らず大きな欠伸をする。


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