この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
らぶあど encore!
第16章 不穏な前兆



亮介は、胸苦しい程の愛しさが込み上げて来て、人目も憚らずその場で俯く景子を抱きすくめた。



通りに面したテラス席でのその光景は、通行人や店の中の客達の注目を浴びる。



フラペチーノを飲んでいたあぐりも丁度それを目撃し、危うく吹き出しそうになり噎せた。


野村は目を見開いたが、黙って二人を見守っている。



「り……亮介君……
皆が見て……」


景子は泣きながら周りを気にして小さな声で訴えるが、 亮介は彼女を離さない。



そのか弱い折れそうな肩に何を背負っているのか知りたいと思った。


だが今は、崩れ落ちそうな彼女を抱き締めていたい、という思いだけが亮介を支配していた。



「頼むから……
一人で泣くなよ……」



「――亮介……く」



「一人で泣くな……」



景子は、彼の背中の向こうの空に飛ぶ白い鳩を見つけたが、やがてそれは溢れる涙でぼやけてしまい、いつの間にか飛び立っていた。



/1133ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ