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第3章 魔性の女達

視界に、腕を組んだ華奢な身体が飛び込んできた。


｢全く！何ナンパされてデレてんのよ｣


この声……

痛みに眉をしかめながら、野村は満面の笑顔になっていた。



気の強そうな眉、意思の固そうなキリッとした唇。
長く優美なウェーブの髪。
一目で射抜かれた美しい瞳……




｢あぐり……っ｣


｢きゃあっ｣



野村はいきなりあぐりに抱き付いて、そして思いきりひっぱたかれて、その反動で壁に頭を強打し、気を失ってしまった。