この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ネムリヒメ.
第8章  雨.



「ちょっ…聖くんも濡れちゃうよ」


柔らかな彼の髪を温かな滴が滑り降りていく


「こっちのほうが大事」

「でも…」

「可哀想に…こんなに冷たくなって…」


まるで分け与えられるかのように、冷えきったカラダに彼の体温が伝わってきて、その温かいぬくもりに胸がキュッと苦しくなる


「痛かったよね…」


「…っ」



彼の優しい言葉に、胸がギュッと締め付けられて再び涙がこみ上げてくる



「怖かったよね…」


「っ…ん…」


聖くんは傷だらけのアタシを労るように髪をそっと撫でてくれる


「ゴメンね…」

「……っ!!」


どうして聖くんが謝るのかわからなかったけれど、その優しい声に堰をきったように涙が溢れだした




「ふぇ…っ……」




…温かいシャワーの下

声をあげながら泣き崩れたアタシを、聖くんはそれ以上なにも言わず抱きしめていてくれる

止まらない嗚咽をかきけすように温かい雨の音がしばらくバスルームに響いていた…




/892ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ