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ネムリヒメ.
第8章  雨.



トントン…



「っ…!!」

「…入るぞ」


すると、静かな部屋にノックの音が響いて誰かの声がする

扉を開けるとたくさんの荷物を持った渚くんが入ってきた


「ぉわっ…なにそれ!?」

「なにそれって、お前が買ったんだろーが」


見れば廊下にもたくさんの紙袋や包みが置かれている


「ぇ、こんなに買ったっけ…」

「買いすぎだっつーの…ふざけんな」

「ぁ、ごめ…」


少し文句を言いながらも部屋に荷物を入れてくれる渚くん

けれど、そんな彼の声を聞いて少しほっとする


「はぁ…これで全部な」

「ん…ありがとう」


なんだかんだ言うくせに、結局スマートで優しい渚くん

その姿に昼間一緒に出掛けた時の彼の姿が重なって、彼の隣で笑っていた時間が思い出される


「ケーキは今食うの!? 早くしないと、聖に全部食われんぞ」

「あっ、ケーキ!!」

「壊滅してねーよ」

「ありがと…」


オレが壊滅させるかよ…と言わんばかりの彼の表情

楽しみにしていた大好きなケーキの存在に顔が自然とほころぶ……はずだった


なのに……

あ…れ…?? なんか…へん…

顔が引きつるんですけど

うまく笑えない…

どうやるんだっけ笑うの……


「っ…」


─アタシは彼に笑顔を……返せなかった


胸が潰されそうに苦しくて、笑うのが……ツラい…


「……っ!!」


そんなアタシを見た渚くんはなにも言わずにアタシを手をとる

おわっ!!

軽く手を引かれてフラつくカラダ

気がつけば彼の胸に倒れこんでいた



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